2013年10月6日日曜日

BOCCAというブランドネームには

 
 
アンティークが好きとはいえ、現代の私が作るジュエリーはコンテンポラリーである。
世の中には、家具、雑貨、服飾のいたるところに アンティーク風な味付けをしたものが溢れていて、古色をつけることや、ビクトリアンやエドワーディアンなどのスタイルを真似るデザインも数知れず。
 
アンティークといっても、どの年代の何に惹かれるのか、その惹かれた要素を分析して自分の中に取り入れて、生み出されるものにこそ、現代を生きる生身の人間の視点があり、面白い作品が生みだされるのではないかと思っている。
 
 
BOCCAというのはイタリア語の辞書ではまず 「くち」と出てくる。
その名のとうり、アンティーク、コンテンポラリー構わず、私は好きなモノを一度口にいれて租借して、カタチを変えてジュエリーに仕立てている。
アンティークのパーツをそのまま右から左に模倣はしない。レプリカは絶対に本物を超えられないのを知っているから。
 
BOCCAは他に海峡の入口という意味もあり、それも自分の世界の玄関のような言葉でイメージにあっているし、日本語の「牧歌」ともかけている。
 
アンティークというと様々な年代があるのだけども、私がイメージするのはルネサンス初期と、もっと古いポンペイなどが栄えた古代ローマ。
精密で美しい反面、泥臭さや人の体温のある作品の数々。
デジタル化した時代、3Dコピーの時代に 手の温度の感じるジュエリーを牧歌的というキーワードに秘めて制作している。