2013年8月31日土曜日

灘の泉

神戸の灘は造り酒屋の町。
六甲山系の豊かな水脈が地上に噴出して、古くから酒造りの町として有名なのは
関西に住んでいたら 皆知っているように思います。

サントリーのある大山崎も美味しい地下水が湧き出ているし、お酒と名水は二つで一つなのでしょうね。

湧水好きの情報網から「阪神・御影駅の高架下に凄い湧水がある。飲めないし入れないないんだけど、とにかく美しくて古い泉で一見の価値あり」と聞いて半年、やっと彼の地に赴くことが出来ました。
その歴史は古く、8世紀ごろ神功皇后がこの泉に顔を写したことから、この地が御影という名で呼ばれるようになったという。この皇后は神とも意志疎通ができる巫女的な女性だったそうである。

御影駅に降り立ち、高架沿いの道を30mほど三ノ宮方面に歩くと、「沢の井」というその泉はあった。薄暗い高架下にドンッと抜けた空間、市場の裏側にあたるゴミゴミとした場所に畏れ多くも 神聖な泉が湧き出ていた。
覗くのが怖いくらいのオーラに思わずたじろぐ。
こんこんと湧き出る青く透明な水、そこに亀が二匹、プワァーと浮かんでいて、よく見ると数匹の鯉もぐんぐん泳ぐ。
泉の特徴である丸い円形の環が底に見えるのだけど、その環が私を引き込む。

水深2m近くあり、5m×7m位の大きな泉だけど、中に入ることはできず、しめ縄が施されたフェンス越しに水を拝むことになるのだが、ただ見ているだけで、敬虔な気持ちになる。
気持ち、リフレッシュ。
どんどん湧き出でる水のイメージを身体に染み込ませた。

        

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