2014年11月11日火曜日

「les amours 1684」ありがとうございました。

お陰様をもちまして BOCCA個展 「les amours 1684」が盛会のうち無事終了いたしました。
ご来廊くださった方々、そして手に取ってご購入下さった方々、またSNSを通じて
情報を発信してくださった皆様に深く感謝と御礼を申し上げます。

今回、ジュエリーのみならず、古文書ファンの方との交流する機会を得て、これが個展の醍醐味と実感いたしました。
私と縁があってはるばるやってきた フランスの結婚誓約書。
1684年から1685年の二年間の愛の束。
その流麗な文字やスタンプに、美しさと人間の息づかいを感じて頂ける同朋の多さに 心強いものを感じました。

高速で動く合理的な社会の住民である私達にも、一文字一文字の持つ力強さ、繊細な美意識はかけがえなく、そして心動かすものであるという真実。
その美しい文字から感じ取れる息遣いを 私の持つ技術でペンダントに仕立てる喜び・・それは、彫金家として至福が詰まった作業でした。

珊瑚がモチーフについた品は、珊瑚の持つフォルムが血管とイメージが重なるように
文字も珊瑚のフォルムと相談しながら決めました。血管=息遣い、人の体温を感じるジュエリーの完成まで、実は3年の試行錯誤がありました。
グレイムーンストーンのモチーフは思考するイメージ。
詩的な文字を選び、月夜の窓辺に置かれた本のイメージを形にしました。

金属のハートとスクエアのヘッドは 文字の魅力を際立たせるシンプルなデザイン。
文字そのものの美しさを楽しむ人に。

古文書以外のジュエリーに於いても、ご興味を持たれたり、ご購入下さった方は一様に そのジュエリーの意味を感じ取ってくださったのでは・・と思いました。
なぜなら自分の内面世界に近しいデザインを選んで下さっていたように感じられたからです。

「私は普段、ジュエリーは身に着けないんだけど」と仰る方が ご購入くださる時、BOCCAのジュエリーの特徴は「自分を飾るだけではなく、その人の内面世界を少しだけご紹介する窓」としての役割があるのだなぁ、と感じずにはいられませんでした。これは、本当に有難く、貴重な体験でした。

今回、京都市・中京区の三条通と御幸町交差点の角という ザ・京都というべき場所での展覧会に、沢山の生粋の京都人が来られましした。
皆さん 手仕事に対する気持ちが暖かく、沢山の励ましと優しさを頂戴いたしました。
重ねて 心より御礼申し上げます。




 





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