2013年11月22日金曜日

フィレンツェへ・・・前世占いを信じるならば

唐突な話で面食らうかもしれないけれど、前世って信じる?と聞くと大抵の人は微妙な笑顔を浮かべる。
私はUFOは信じるけれども、前世は「ないでしょ~、人は生まれて消滅するのみ」と思っていた。
しかし、10年くらい前から 好きなものを辿ると悉くフィレンツェに関係していることに気が付いた。
ローマ、ベネチアには行って大好きな街だったけれど、イタリアが自分にハマルという感覚がなかったので、不思議な気がしたが、以前 前世占いというのをしてもらった時に ''あなたの前世は南イタリア出身の石工''と言われたことを俄かに思い出した。
当時は絵を描いていたいたので「石工??」、どちらかと言えばパリやN.Yに親密感を持っていたので なぜイタリア??

しかし、歳を経るにつれてフィレンツェが常に私を呼ぶように感じられた。
絵画、それも教会の壁画、好きと思って手に取る工芸品、ファブリック、みなフィレンツェかトスカーナ地方の出なのだ。
決定的にフィレンツェに行かなければ!!と思ったのは、サントスピリト教会のファザードを写真で見たときの感覚だった。「知ってるよ、ここっ!!」
La chiesa della S.SPIRIT
教会の前の広場は朝から市が立っていて生活雑貨や八百屋、古着やさんが。
素朴な噴水が工房街と学生の多い地域にピッタリ

この教会のファザードの曲線は 私がジュエリーのスケッチを自動筆記の様に描くと必ず出てくる形と一致するのだ。
そして、この教会が位置するのは、家具やジュエリーや額縁の工房が並ぶフィレンツェ随一の地区。
私は前世、この街にいた一介の石工だったと想像してみる。気になって仕方のない街角のマリアを囲む彫刻をしたり、もしかして教会の一部の彫刻を請け負っていたのかも・・いや、南イタリア出身ならば大理石の産地だから、夢中で撮影した教会の床のモザイクを作る職人だったのかも。

この広場を重い工具を手にしながら行き来して、時にはこの噴水の傍で休みながら、ぼんやりとこの教会を眺めて過ごしたりして人生を送ったのかも知れない・・と。大好きなボッティチェリのプリマヴェーラをウフィッチィで見た感激よりも、遥かに強烈な鼓動を感じたマザッジョやギルランダイオ。これはこの絵の近くで仕事をしていたからなのではないかしらん?

とりとめのない想像をしながらも、確信に思えるのは自分の中から生まれるフォルムが、どう考えても郷愁や「知っている何か」を探る行為で、それは日本のものではないという違和感を持ち続けていたから。
フィレンツェの名もない彫刻に熱くなるのは、前世がルネサンス期だったかは分からないけれども、もしかして故郷に帰ってきた証なのではないか、と。
違和感がなさすぎるフィレンツェ、魂の故郷、たぶんね。



 
 
S.M.ノヴェッラ教会の床モザイクは繊細・素朴・キュート
紋章好きには聖地ですよ~
最高にキュートな表情と線
ひたすらカッコイイ

S.M.ノヴェッラ教会中庭。
聖具室にあるショップ、ここのお兄さんが京都外国語大学に留学していた関西弁を話すイタリア人。
「何でも聞いてください」と言うので教会の疑問を色々質問。
「例えるなら伏見稲荷の鳥居のようなもんやな~」とか分かり易い解説を有難う!

 

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