2013年11月21日木曜日

フィレンツェへ・・・ゆっくり歩いてのんびり話してpart2

フィレンツェのアパートは是非とも工房街にしたいと思っていた念願が叶い、Sprone通りという Bottega(工房、あるいは店舗付き工房)が建ちなぶ場所にあった。
お向かいは 夜中も煌々と明かりを点けているアンティークショップ、隣は壊れた小さな彫刻や古いカップがある工房だった。隣の工房のウインドウ越しに とても雰囲気のある手の彫刻があり、訪ねてみた。そこは、修理を専門にしている工房らしく、東洋趣味の食器もあったが 奥ではモザイクを修復していた。一部、売り物もあったがお目当ての手の彫刻は非売品で工房でも大切にしている品だった。
感じの良い小柄な白衣を着た女性が応対してくれたが、白衣に赤い刺繍糸で工房のマークが縫い付けられていてミーハー的に「かっこいい~~」の世界だった!
彼女に私が彫金をしていること、彫金に使う古い刻印を探している事を伝えたのだが、なかなかそのような品を置いている店は見かけない、との事。でも、もしかしてドゥオーモの裏手にその手の店があるかも知れない・・・との情報を手にその近辺を探しに出かけた。

夕暮れのドゥオーモ裏、老舗の画材店や魅力的な食品店がある中に、歩道にまでオーラが出ている一軒があった。
文具やステッキなどを揃えている紳士的な店構え・・・美しい気配が照明と共に溢れ出していた。気後れするような重厚な店だけれども、誘われるように店に入った。
店主はお洒落で繊細な雰囲気の男性。この店がオーナーの強いこだわりによって成立していることが一目でわかる。 そんな人の匂いは万国共通・・・
シーリングスタンプも味わい深い・・・

欲しかった革箱もずらり
 
紳士の書斎といった雰囲気です

シーリングスタンプは現行モノだけれども、サイズ感やロゴが今までみた品とは次元が違う美しさ・・・さっき シーリングスタンプを他店で買ったのが悔やまれる・・・
しかし、自分用に購入しようと思っていた革箱が、今まで見たことのない色や形で好みの物がズラリと。滲んだモミの木の様なグリーンの小さなジュエリーBOXを購入した。すると、店主がこの箱に箔押し、もしくはエンボスだけのネームを入れることが出来るという。Si!certo!!

まずはロゴを組んでもらい
セットしてインクで紙に試し押し
 
箔を押す機械。興味深々で見ていたらわざわざカウンターに出してくれた。

年季の入ったアルコールランプで文字を圧す機械・・箔なし、金箔、銀箔の3つから選べます。私は金箔選択。箱の形状を考え慎重に場所を検討し、丁寧に金箔を切る仕草、知ってます!知ってます!!これは工芸に関わる人が皆醸し出す動きです!!あ~、同類、嬉しいわ~~、ビデオに撮ってもいいですか~!
という訳で、箔押しをビデオに収めさせて頂きました!

そして、フィレンツェに来て初めて見る鮮やかな手つきの梱包!シーリングスタンプで封をして、それに薄く銀をのせて。
お見事です!Signor!!

このお店の名前は「Scriptorium」
三度の飯より美しい文具が好きという方は是非どうぞ。
特別な時間が過ごせます。












 
 









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